結婚指輪(マリッジリング)といえば、必ず左手の薬指に着けますよね。
でも、なぜ他のどの指でもなく左の薬指なのでしょう。
実はいろいろな伝承や理由があって、左の薬指にはとても特別な意味があるんです。
そんな特別な指に、特別な指輪を着けることで、お二人の特別な愛の誓いとする。
それが結婚指輪(マリッジリング)です。
それでは左手の薬指にはどんな意味が込められているのか、ご紹介いたします。
古代エジプトの言い伝えがはじまり?
古代エジプトでは「左薬指の血管は心臓まで直接つながっている」という言い伝えがありました。
この伝承と、古代ローマで始まった結婚のときに指輪を取り交わす慣習が結びつき、結婚指輪(マリッジリング)を左手薬指に着けるようになったといいます。
指輪は契約の証でしたから、「お互いの心臓を契約で結びつける」という意味が込められているんです。
また、薬指は一番力が入りにくい指で一本だけでは使えないことから、自分の弱さや繊細な面を象徴します。
そこに結婚指輪(マリッジリング)を着けるということは、相手に自分の心のなかでもっとも柔らかな部分を委ねることを意味したのです。
このように、薬指はとても神聖で繊細な意味を持っていました。
ですから、薬指は「ブライダルフィンガー」とよばれ、結婚するまでは薬指にリングを着けてはいけないと戒められたそうです。
子宝に恵まれる指
薬指は西洋だけでなく、東洋や他の国でも特別な指でした。
特に中国では、薬指に卵巣を刺激し、子宝に恵まれるツボがあると伝えられてきたそうです。
家系や血族を大切にする中国文化では、子宝を授けてくれる薬指は、一族の未来と繁栄をあらわす特別な指だったんです。
結婚指輪(マリッジリング)を薬指に着けるのは、夫婦の証という意味だけでなく、子々孫々までの幸せを願う祈りが込められていたんですね。
お守りとして使われた宝石
美しく輝く宝石には神秘的な力があるとされ、古来から世界各国で魔除けや開運の護符として使われてきました。
日本では誕生石が一般的ですが、欧米だと星座石のほうがポピュラーで、古くからお守りとして定着しています。
西洋占星術で定められた12の星座にはそれぞれ対応した宝石があって、身につけることで災難を退けたり願いを叶えると考えられていました。
ですからヨーロッパでは愛する人へ魔除けのお守りとして、星座石をセッティングしたリングを贈ることも多くあったのです。
もともと指輪という装飾品がなかった日本は、明治以後にヨーロッパから入ってきたジュエリー文化を受け入れました。
そのなかでお守りとしての宝石を身につける風習=結婚指輪(マリッジリング)も定着していったのです。
実用的にみても結婚指輪(マリッジリング)は左手薬指が最適
ジュエリーは身に着ける場所やボリュームによって、邪魔になってしまうこともあります。特に繊細な動きをする指につける結婚指輪(マリッジリング)は、何かと物にぶつかりやすいものです。
さらに結婚指輪(マリッジリング)は、婚約指輪(エンゲージメントリング)と違って普段使いが前提のリング。常日頃から身に着けることを考えれば、結婚指輪(マリッジリング)の使いやすさはとても大事な要素ですよね。
では、最もモノと接触しない、あまり動かさない指はどれでしょうか。
世界中の人々のおよそ9割は右利きといわれています。左手を使わない人のほうが圧倒的に多いのです。
その左手のなかでも薬指は親指や小指のように手の外側になく、人差し指や中指のように活発に動かしません。リングがなにかに引っかかるようなことも少なくて済みます。
つまり左手の薬指は、両手のなかでもっとも邪魔にならない指なのです。
実用的にも考えても、左手の薬指は結婚指輪(マリッジリング)がもっとも落ち着くベストポジションなんですね。
さまざまな意味がある左の薬指に、思いを込めて結婚指輪(マリッジリング)を着けよう
いかがでしたか?
このように左の薬指には、古くから人々の間で言い伝えられてきた意味がありました。
それはお互いに心を委ね結びつける絆の証であり、未来の幸せな家庭を願う想いがこもった指なのです。
また、実用的な面から見ても、結婚指輪(マリッジリング)を安心して着けることができる指でもあります。
ぜひ結婚指輪(マリッジリング)を左の薬指に着けて、お互いのハートを強く結びつけましょう。
そして結婚指輪(マリッジリング)と共に、末永く幸せな夫婦生活を送ってくださいね。