婚約指輪(エンゲージメントリング)や結婚指輪(マリッジリング)を購入するためにいろいろと情報を集めていると、「世界3大カッティングブランド」という言葉を目にします。
この「カッティングブランド」とは、自社内でダイヤモンドをカットしてジュエリーを製作するブランドのこと。
実はダイヤモンドにとってカットはとても大切で、輝きがまったく違ってしまうんです!
だからカッティングブランドの婚約指輪(エンゲージメントリング)や結婚指輪(マリッジリング)は、ダイヤモンドの輝きが一味違ってとてもエレガント。
一目置かれているんですよ!
そんなカッティングブランドのなかでもトップクラスに位置するのが、以下の3社。
- ロイヤルアッシャー
- ラザールダイヤモンド
- モニッケンダム
この3社こそ、世界に名だたるダイヤモンドの3大カッティングブランドなんです。
今回は、特にダイヤモンドにこだわった婚約指輪(エンゲージメントリング)や結婚指輪(マリッジリング)を選ぶときに、おすすめの「世界3大カッティングブランド」についてご紹介します。
カットがダイヤモンドを生かす! カッティングが大切な理由
そもそもなぜカッティングブランドは、ダイヤモンドのカットにこだわるのでしょうか。
それはカットこそがダイヤモンドを生かす、もっとも大切な技術だからなんです。
ダイヤモンドは基本となる4つの評価基準があります。
- カラット(重さ)
- カラー(色)
- クラリティ(透明度)
- カット(形状)
いわゆる「ダイヤモンドの4C」ですね。
このなかでカット以外はダイヤモンドの原石が持っている資質です。
重さも色も透明度も、一度決まればそれ以上は変化しようがありません。
そのダイヤモンドの個性を引き出すのがカット技術なんです!
ダイヤモンドのカッティングがうまくいけば、ダイヤモンドの魅力が100%生きて美しく輝きます。
逆に失敗すると、ダイヤモンドの原石がよくてもちょっと輝きが曇ってしまいます。
つまり、ダイヤモンドの4Cのなかでカットだけが技術次第で良くも悪くも変化するので、ダイヤモンドの品質を常に高く保つためには、腕のいい職人が必要不可欠なんです。
だから、常に自社ブランドにぴったりマッチした最高に輝くダイヤモンドを提供できるようにと、カット技術を社内で管理する会社が現れました。
それがカッティングブランドです。
カッティングブランドとはダイヤモンドにこだわり抜いたブランド。
通常のジュエリーメーカーは、宝石を別の会社から仕入れたり、カットを発注したりします。
しかし、カッティングブランドは、自社内でダイヤモンドの原石から加工しているんです。
選び抜いた原石の形を整え、研磨しつつ、キラキラと輝くように表面をカッティングしていきます。
そうすることで、ブランドが製作する婚約指輪(エンゲージメントリング)や結婚指輪(マリッジリング)に必要なダイヤモンドを1から作り上げます。
それはどんなに小さなメレダイヤモンドであっても変わりません。
ダイヤモンドに対する強い想いが感じられますよね!
だからこそ、カッティングブランドの婚約指輪(エンゲージメントリング)や結婚指輪(マリッジリング)は、メレダイヤの一粒にいたるまでとっても魅力的なリングに仕上がっているんですよ。
そんなカッティングブランドのなかでも、ダイヤモンドのカット技術の進歩に大きく貢献してきた特別な会社があります。
それが「世界3大カッティングブランド」。世界最高峰のカッティングブランドです!
- ロイヤルアッシャー
- ラザールダイヤモンド
- モニッケンダム
それでは、一社ずつご紹介していこうと思います。
ロイヤルアッシャー:世界で唯一「ロイヤル」の称号を賜ったカット技術
ロイヤルアッシャーは、オランダのアムステルダムにあるダイヤモンドカッティングブランドです。
1854年にアイザック・ジョセフ・アッシャーが創業しました。
アッシャーは、その素晴らしいカット技術で名が知られ、世界各国の王室から愛されたんです。
そのカット技術への信頼は絶大で、1905年に南アフリカで発見された史上最大のダイヤモンド原石「カリナン」(3,106ct=約621.2g)のカットを、英国王室から依頼されたことで有名です。
(「カリナン」をカッティングするジョセフ・アッシャー)
(カットを施され、9つの大きなダイヤモンドに分けられた「カリナン」)
その功績と信頼はなんとオランダのユリアナ女王から「ロイヤル」の称号を賜(たまわ)るほど。
この称号は、ダイヤモンド業界では世界で唯一ロイヤルアッシャーにしか許されていない栄誉なんですよ。
そんなロイヤルアッシャーのダイヤモンドは、長い歴史で積み重ねられてきたカット技術による、白く美しい輝きが特徴!
さすがロイヤルの称号を賜るブランドと納得する、上品な魅力にあふれた婚約指輪(エンゲージメントリング)や結婚指輪(マリッジリング)を発表し続けています。
ロイヤルアッシャーのダイヤモンドは白い輝きが特徴
ダイヤモンドの輝きは大きく分けて3つの要素があります。
- ブリリアンス(ブライトネス):白い光
- ディスパージョン(ファイアー):虹色の光
- シンチレーション(スパークル):表面の反射光のきらめき
ヨーロッパの王侯貴族は、ダイヤモンドの上品で清廉な白い輝きを好んだといいます。
ですから、各国の王室に愛されたロイヤルアッシャーのダイヤモンドも、ブリリアンス(白い輝き)が特徴なんです。
あなたも知っている!ロイヤルアッシャーが開発した新カット
ロイヤルアッシャーは、1854年に創業してから今日までずっと、ダイヤモンドを始めとした宝石のカットについて研究し続けてきました。
そしてさまざまな新しいカットを世に送り出し、ジュエリー業界に貢献し続けてきたんです。
たとえば、宝石のカットとして定着しているスクエアーフォルムの「アッシャーカット」や、エメラルドをもっと も美しく見せるカットとして有名な「エメラルドカット」は、ロイヤルアッシャーで開発されて広く普及したんですよ!
さらに輝く新カット「ロイヤルアッシャーカット」
宝石のカットについて常に業界を引っ張ってきたロイヤルアッシャーは、けっして足を止めることはありません。
2000年には、今までのアッシャーカットをさら進化させた「ロイヤルアッシャーカット」を発表しました。
ラウンドブリリアントカットの58面体を超える74面体の「ロイヤルアッシャーカット」は、ダイヤモンドの内側からあふれる光の量がアッシャーカットよりも多く、より白く美しくダイヤモンドを輝かせます。
この「ロイヤルアッシャーカット」は、ロイヤルアッシャーの完全なオリジナルカットなので、他のブランドではお求めになれません。
「ロイヤルアッシャーカット」のダイヤモンドを使った婚約指輪(エンゲージメントリング)や結婚指輪(マリッジリング)を購入するなら、ロイヤルアッシャー専門店か、大型セレクトショップで探してみましょう。
ロイヤルアッシャーの婚約指輪(エンゲージメントリング)や結婚指輪(マリッジリング)を見てみる
ラザールダイヤモンド:ダイヤモンド鑑定に貢献したカット技術は世界最高峰!
ラザールダイヤモンドは1903年にニューヨークで創業しました。
「世界で最も美しいダイヤモンド」とたたえられる、ダイヤモンドのカット技術で有名なブランドです。
創業者のラザール・キャプランは、優れたダイヤモンドカット職人で「アイディアルメイク」と呼ばれるダイヤモンドの理想的なカッティング基準を考案し、実践しました。
アイディアルメイクは、数学的に計算され尽くしたプロポーションと、他に比較できないほど丁寧な磨きで、ダイヤモンドのすばらしいディスバージョン(虹色の光)を呼び起こすカットです。
(ダイヤモンドをカットするラザール・キャプラン)
またラザール・キャプランは、世界的な宝石鑑定機関である米国宝石学会(Gemological Institute of America=GIA)にも大きな貢献をしました。
実は「ダイヤモンドの4C」にカットの項目が加わったのは、ラザール・キャプランが提唱したからなんです。
そして、その4Cを見極めるために使用される基準になる石、マスターストーンをGIAに提供したことでも知られています。
つまり、現在のダイヤモンドの鑑定基準は、ラザールダイヤモンドの協力があってこそ生み出されたものだったんです。
ほかにも1936年には当時世界で2番目に大きい原石「ヨンカー・ダイヤモンド」(726ct=約145.2g)のカットを担当したり、世界で初めてのダイヤモンド用マイクロレーザー刻印機を開発したり、とラザールダイヤモンドはダイヤモンドの歴史に名を刻み続けてきました。
(ダイヤモンドに入るガードル刻印)
完璧なプロポーションこそラザールダイヤモンドの真骨頂
このように、現在のダイヤモンド鑑定の基礎に大きな貢献をしたラザールダイヤモンドの特徴は、完璧なプロポーションと研磨技術です。
選び抜いた最高品質のダイヤモンド原石を使い、緻密に計算されたカット技術でできたダイヤモンドのプロポーションは理想的で、当時は「幻のダイヤモンド」とさえ呼ばれたといいます。
(ダイヤモンド原石 左:整った最高品質の原石)
美しい虹色の輝きなら、ラザールダイヤモンドが一番!
理想の角度でカットされたダイヤモンドは、小さな光でも取り込んで反射し、華やかに輝きます。
特にラザールダイヤモンドが開発した「アイディアルメイク」というダイヤモンドのカットは、見事な七色の輝きを浮かべるように計算されました。
幻想的にきらめく光彩が美しいダイヤモンドがお好みなら、ラザールダイヤモンドがおすすめですよ!
ラザールダイヤモンドの婚約指輪(エンゲージメントリング)や結婚指輪(マリッジリング)を見てみる
モニッケンダム:ダイヤモンド原石の魅力を120%引き出す、奇跡のカット技術
モニッケンダムは1890年にオランダのアムステルダムで創業した後、1914年にイギリスへ移転しました。
カット技術だけではなく、原石からこだわるモニッケンダムが提供する宝石は超一流の品質で、1948年にはエリザベス女王へタンザニア政府から贈られたダイヤモンド原石をカットし、イヤリングにするという栄誉ある依頼を受けます。
また、モニッケンダムの高品質なダイヤモンドはイギリス国外から求められることが多く、輸出品として産業界に大きく貢献しました。
その功績が認められ、1966年にはクイーンズアワード英国産業賞を授与されています。
ダイヤモンドの原石が持つ魅力を余すことなく引き出すことをポリシーにするモニッケンダムは、現在の4Cとは違う独自のダイヤモンド評価基準を作り、サークル・オブ・ラスター(光の輪)やスパークリングフィニッシュなど、さまざまなカット技術を生み出しました。
このようなモニッケンダムの高度なカット技術は、ラウンドブリリアントカットはもちろん、多彩なファンシーシェイプカットに生かされ、ダイヤモンドの魅力を存分に引き出します。
(引用:モニッケンダム)
「ダイヤモンド原石に命を与える」モニッケンダムの多彩な技術
モニッケンダムのダイヤモンドは、ブリリアンス(白い輝き)をもっとも重視し「ラグジュアリーホワイト」と呼ばれる華やかで美しい白い輝きが特徴です。
そのダイヤモンドのブリリアンスに対する情熱が、多くの技術を生みました。
- サークル・オブ・ラスター(光の輪)
ブリリアントカットのガードル(円周面)を、カット面がないように研磨する技術です。
もっとも硬い鉱物であるダイヤモンドをサークル状に磨くのは、想像以上に難しい技術なんですよ
- スパークリングフィニッシュ
ダイヤモンドのファセット(カットされた面)を、輝きが弾けるように見えるほど磨き上げる精緻な研磨技術です。
反射する輝きがさらに増し、ラグジュアリーホワイトが際立ちます。
モニッケンダムのリング枠は、メイドインジャパン
モニッケンダムの婚約指輪(エンゲージメントリング)や結婚指輪(マリッジリング)のリング枠はなんとすべてメイドインジャパン!
モニッケンダムのダイヤモンドカット技術と、もの作りのこだわりは世界トップクラスの日本人がタッグを組んで製作しているんです。
また、すべてのダイヤモンドはモニッケンダム本社で選びぬいた原石だけが用いられます。
最高の原石に、最高の技術、最高の職人が集ってカットする、モニッケンダムのダイヤモンドが最高品質なのも頷けますね!
3大カッティングブランドの特徴から、好みのダイヤモンドを選んでみよう!
いかがでしたか。
世界3大カッティングブランドは、美しいダイヤモンドをカットするために、長い年月をかけて取り組んできました。
3社ともにダイヤモンドカット技術の進歩に貢献してきた、世界最高峰のブランドです。
ダイヤモンドの美しさにこだわり抜いた3社だからこそ、つくる婚約指輪(エンゲージメントリング)や結婚指輪(マリッジリング)の輝きは、とてもエレガントで愛の証にふさわしいものばかりですよ!
以下、3社のポイントをまとめます。
上品な白い輝きにこだわるなら、ロイヤルアッシャー。
七色の光彩が好みなら、ラザールダイヤモンド。
白い輝きに加えて弾けるようなきらめきが欲しいなら、モニッケンダム。
世界3大カッティングブランドも、それぞれ重視するダイヤモンドの魅力が違いますから、ぜひ比べてみてください。
お二人の一生の思い出になる婚約指輪(エンゲージメントリング)と結婚指輪(マリッジリング)です。
世界最高峰のカット技術でつくられた美しいダイヤモンドを探してくださいね!